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循環型社会形成への取り組み

B-12_循環型社会形成への取り組み_リマン事業の展開

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リマン工場/センタ マップ

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リマン取扱高推移(2010年度を100とした指数)

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リマン工程図

循環型社会形成への取り組み

 

リマン事業の展開

コマツは、お客さまの現場で長期間稼働した建設・鉱山機械から取り外したエンジン・トランスミッションなどのコンポーネントを回収し、分解、洗浄、部品再使用判定し部品加修後に再使用もしくは部品交換、再組立、性能検査、塗装、出荷検査などいくつもの工程を経て新品同様によみがえらせ、再び市場に供給する「リマン事業」を世界の11ヶ国に設置したリマン工場/センタで推進しています。これらの拠点は各々単独で機能するだけでなく、各リマン拠点をネットワークで結び、リマンに必要な技術情報をグローバルで共有しています。また、市場で稼働しているリマンコンポーネントの耐久性情報を把握し、コマツが最適な寿命を有するコンポーネントを開発するうえで重要な情報をフィードバックしています。また、リマンにより、新品を作った場合に比べ、2021年度でおよそ43,600トンのCO2削減効果があると見積もられました。
リマンとは「再生」を意味する「Remanufacturing」の略語で、お客さまに次のようなメリットを提供しています。

  • 新品と同等の品質及び性能を保証
  • 新品に比べ割安
  • 適正に在庫されたリマン品により、休車時間を短縮
  • リユース・リサイクルによる資源の節約、廃棄物の削減

リマン取扱高推移(2010年度を100とした指数)

リマン工場/センタ マップ

リマン工程図

CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部, 地雷除去プロジェクト室

B-12’_リマン事業の展開_活動紹介(南米の新工場)

リマンによる資源循環活動の推進
-チリ新リマン工場の開設による再生コンポーネント事業強化-

コマツは、コマツチリ(チリ共和国・サンチアゴ)においてアントファガスタ州ラネグラ地区に新リマン工場を開設しました。当工場はチリ北部地域の鉱山で稼働する超大型エレキダンプトラック等をサポートするため、高品質、高効率なリマンコンポーネントを製造し、提供していきます。本リマン工場はコマツグループの生産技術力をベースに機能集約、工程最適化を行い、面積生産性や作業環境改善を実現しました。更に部品倉庫の集約、効率化を行い、お客様への迅速かつ高品質なリマンコンポーネントを年間9千トン提供し、廃棄物削減、資源循環に貢献していきます。
今後、更に環境負荷を低減したクリーンな工場を目指し、以下の活動を進めていきます。
1.太陽光発電の導入およびグリーンエネルギー事業者からの100%再生可能エネルギーによる操業
2.プラント水の再利用システムや緑地灌漑システム導入

CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部, 地雷除去プロジェクト室

B-13_製品における希少物質の有効利用

 

製品における希少物質の有効利用

コマツでは、製品に使用される希少物質の再利用等により限られた資源の保全と有効利用に取り組んでいます。
建設機械に使用されるディーゼルエンジンでは排ガス中のNOx(窒素酸化物)や、PM(粒子状物質)の濃度を減らすため、排気ガス処理装置の搭載が進んでいます。これらの排ガス処理装置では、NOxやPMの濃度を低減するために触媒として貴金属が用いられており、これらの資源有効利用のため、たとえば日本の小山工場では、稼働している建設機械の排ガス処理装置の性能維持のために交換した装置を回収し、貴金属をリサイクルしたり、あるいは再生処理により再度使用可能な状態として希少資源の有効利用を図り、あらたな希少資源の使用量を減らすことを行っています。

環境管理部, 生産本部

B-14_生産における資源有効利用活動_廃棄物

 

生産における資源有効利用活動(1.廃棄物)

コマツは廃棄物排出量を減らすとともに、排出した廃棄物を再資源化して有効活用する「ゼロエミッション」活動を推進しています。
生産事業所では、主に廃プラスチックの有価物化や輸送荷姿の改善による木くずの削減、梱包資材の再利用などの取組みをしています。こうした改善で2022年度は廃棄物排出量原単位を2010年度比で38%削減しました。
今後も国内外の工場で資源の有効利用化を推進し、廃棄物の排出量を削減していきます。

項目 2021年度 2022年度 2030年目標
廃棄物排出量原単位指数
(基準年:2010年)
61 62 60

2022年度の主な活動

《国内》

  • 海外調達品の荷姿改善による木くずの削減
  • 廃プラスチックの分別レベル向上による有価物化

《海外》

  • 輸送用梱包資材の再利用

廃棄物発生量第三者保証チェック

廃棄物発生量
環境管理部, 生産本部

B-15_生産における資源有効利用活動_事例紹介

バイオマス燃焼灰の肥料化への取り組み(粟津工場)

粟津工場では、2015年より石川県加賀地域の森林内に残された未利用間伐材などから生成された木材チップを燃料とする木質バイオマスボイラを運用し、省エネ・創エネや環境負荷低減を推進してきました。年間約6,000トンの未利用間伐材などを活用することにより、森林整備の促進などに貢献する一方で、年間約20トンの木質燃焼灰(バイオマス燃焼灰)が産業廃棄物として処理されてきました。このバイオマス燃焼灰には、農作物の生育に必要なカリウムやリンが含まれていることから、2016年より、石川県農林総合研究センターおよび肥料会社である朝日アグリア株式会社と肥料化に向けた研究・開発を行い、農林水産省へバイオマス燃焼灰の肥料登録を申請しました。この結果、バイオマス燃焼灰は国内調達が可能な有望な肥料原料として、2022年4月に副産肥料として登録されました。現在、粟津工場はバイオマス燃焼灰のほぼ全量を肥料原料として朝日アグリアへ納入し、朝日アグリアではバイオマス燃焼灰を用いた肥料の石川県内農家などへ販売を進めています。

木質バイオマスボイラー
木質バイオマスボイラー 
バイオマス燃焼灰を用いた肥料
バイオマス燃焼灰を用いた肥料
CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部

B-17_生産活動における資源有効利用_水資源

 

生産における資源有効利用活動(2.水資源)

コマツは国内北陸地区の工場で特に水使用が多いことを認識し、冬季の融雪目的の水利用の最適化を図るとともに、生産工程では設備の冷却水の循環利用や水冷設備の空冷化などの改善を進め、水の新規投入量を削減しています。
2022年度は水の投入量原単位を2010年度比で69%削減を達成しました。
これまでの2030年目標(2010年に対して水投入量原単位を60%削減)を達成しましたので、新中期経営計画において新たな目標を定めました。今後も水使用の最適化を図り、生産使用水や生活用水の削減活動の取組みを進めます。
 

項目 2021年度 2022年度 2024年目標
水投入量原単位指数
(基準年:2010年)
36 31 30
  • 2030年新目標は検討中

2022年度の主な活動

《国内》

  • 熱処理設備冷却水の循環利用、コンプレッサーの空冷化
  • 融雪目的の水利用の最適化、厚生棟の節水ノズルの設置

《海外》

  • 散水の雨水・再生水利用

生産活動における水投入量

水投入量第三者保証チェック

水使用量
環境管理部, 生産本部

B-18_生産活動における資源有効利用_水資源事例紹介

空気圧縮機等の水使用量削減活動(コマツNTC)

コマツNTCは空気圧縮機や空調機の冷却、冬季融雪等に地下水を使用しており、水使用量を削減すべく日々活動しています。まず工場内エア供給用の水冷空気圧縮機ですが、エアを使用していない時でもONとなっている事が多く無駄に水や電力を消費していました。しかし、作業現場から空気圧縮機が遠い、操作が難しいという問題があり簡単に停止できませんでした。そこで遠隔操作ON・OFFワンタッチボタンを設置し、現場から直接、簡単に空気圧縮機を操作できるようにしました。これにより夜間や休日前には空気圧縮機を停止する運用が容易となり、約15,000㎥/年の水使用量を削減しました。また設置から年数が経った水冷空気圧縮機の更新時は、水を使用しない空冷式を採用し、加えてCO2も削減すべく、インバーター化、ダウンサイジング、オイルフリー式から水潤滑式への変更等も併せて実施しています。その他にも、水冷式空調機の空冷式への順次更新や、熱処理設備用冷却水をかけ流し式から循環式に変更するなどして、NTCでは2021年度で2010年度にくらべ、60%以上の水投入量削減を達成しました。自然との共生の為、今後もコマツNTCは水使用量削減活動に務めていきます。

CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部