各種施策を支える基盤整備として、心身ともに安全な職場環境の実現や、ダイバーシティ&インクルージョンの推進等に取り組んでいます。
コマツグループでは、いかなる差別やハラスメントも排除し、防止することに取り組んでいます。各事業所にはハラスメント相談窓口を設置し、問題があった場合には速やかに対応をとる体制を構築しています。相談を受けた内容については、相談者のプライバシーに十分配慮しながら調査を行い、必要な是正措置を講じるとともに、相談者へのフォローと再発防止に向けた取り組みを実施します。また、各階層の全社員に対して定期的に差別やハラスメントの防止教育を実施することで、社員一人ひとりが差別やハラスメントに関する理解を深め、互いの立場を思いやり、安全で健康に働ける職場づくりを行っています。
| ハラスメント相談窓口相談件数(国内) | 35件 |
| <ハラスメントと差別防止教育(国内)> (eラーニングおよび集合教育) |
|
コマツでは、D&Iは「発想を広げ、挑戦を加速し、イノベーションを生み出すもの」というトップメッセージを掲げています。このメッセージの もと 、互いの個性や能力を認め合い、活かし合うことができる環境の実現が、イノベーションの創出、ひいては会社全体の成長につながるものと考え、多様な人材が活躍できる環境整備、多様な働き方の推進、および育児・介護・治療の両立支援などの各種制度の拡充を通じてD&Iの推進に取り組んでいます。
また、社員が多様性や個を尊重することへの理解を深め、誰もが安心して働ける環境づくりを促進する「D&Iリテラシー向上活動」として、D&Iに関する動画(トップメッセージ、基礎知識、職場事例等)やコラムを配信しています。動画は13カ国語に翻訳し、グローバルに展開しています。今後も、グローバルでの知見共有を促進するとともに、現地法人との連携強化を図り、D&Iのさらなる浸透と定着を図っていきます。
ジェンダー・ダイバーシティの取り組みとして、グローバル連結のKPIとして女性正社員比率、女性管理職比率の目標値を設定し、その達成に向けて、女性の積極的な採用、研修の実施による計画的な育成やキャリアの継続のための環境整備、より責任と権限のある立場への積極的な起用といった諸施策を進めています。女性の活躍を推進するための諸施策は、誰もが働きやすく能力を最大限に発揮できる環境整備につながることから、今後もグループを挙げて活動を進めていきます。
(1)役職登用状況
| 2025年度 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 全体 | うち女性社員 (女性社員比率) |
うち外国籍社員 (外国籍社員比率) |
うちキャリア採用社員 (キャリア採用比率) |
||
| 役員・グローバルオフィサー | 52人 | 3人 (5.8%) |
13人 (25.0%) |
12人 (23.1%) |
|
| うち執行役員 (国内) |
26人 | 1人 (3.8%) |
0人 (0.0%) |
1人 (3.8%) |
|
| 管理職全体 | 1,934人 | 178人 (9.2%) |
19人 (1.0%) |
436人 (22.5%) |
|
| うち部長職以上 | 429人 | 16人 (3.7%) |
0人 (0.0%) |
64人 (14.9%) |
|
(2)女性社員の状況
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| グローバル連結 | ||||
| 女性正社員比率 | 14.5% | 14.9% | 15.2% | |
| 女性管理職比率 | 11.1% | 11.9% | 11.7% | |
| コマツ単独 | ||||
| 女性正社員数 (比率) |
1,564人 (12.6%) |
1,624人 (13.0%) |
1,661人 (13.2%) |
|
| 女性マネジメント数 (比率) |
376人 (10.1%) |
411人 (10.6%) |
445人 (11.2%) |
|
| うち女性シニアマネジメント (比率) |
15人 (3.4%) |
17人 (3.9%) |
16人 (3.7%) |
|
| うち女性ミドルマネジメント (比率) |
148人 (10.2%) |
155人 (10.6%) |
162人 (10.8%) |
|
| うち女性ジュニアマネジメント (比率) |
213人 (11.5%) |
239人 (12.2%) |
267人 (13.1%) |
|
| 女性研究関係従業者数 (比率) |
157人 (5.1%) |
174人 (5.6%) |
186人 (6.0%) |
|
コマツは、性的指向・性自認に関わらず、全ての社員が安心して能力を発揮できる職場環境づくりに取り組んでいます。「コマツの行動基準」において、国籍や人種、宗教、年齢、性別、障害の有無に加え、性的指向・性自認を理由とした不当な差別の禁止を明記し、関連する不適切な言動はハラスメントとして厳格に対応しています。具体的な取り組みとして、LGBTQに関する社内相談窓口の設置、同性パートナーシップの認定や福利厚生の適用範囲拡大などの制度の整備を進めるとともに、階層別教育への反映や理解促進を目的とした全社員向け動画の配信などを実施し、意識醸成を図っています。
コマツでは、障がい者雇用率を中期経営計画におけるKPIとして掲げ、グループ全体で様々な取り組みを実施しています。
2008年3月、コマツにおける障がい者の雇用を促進させる専門組織として「ビジネスクリエーションセンタ(BCC)」を人事部内に設立しました。BCCでは知的・発達障がいを持つ社員が勤務しており、現在11拠点に展開しています。それまで外部に委託していた業務や各種事務作業または製造補助作業をBCCが行うことで、BCCの職域拡大と会社全体の作業効率化を両立しています。各事業所には指導員が配置されており、日常の執務について教育やアドバイスを行っています。ただ与えられた仕事をこなすのではなく、他の社員と同様、半期毎に目標管理面談を実施し、業務への取り組みや成果を適切に評価・処遇へ反映することで、個々が自らの目標をもって執務に取り組むことを促進し、将来の自立・自活を目指した育成を行っています。
このようにコマツでは、雇用率という数値目標だけではなく、障がいを持つ社員たちと他の社員とが力を合わせて、誰もが「やりがい」をもって働ける職場づくりを目指しています。
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 障がい者雇用率 | 2.72% | 2.78% | 2.90% |
| BCC拠点数 | 10拠点 | 10拠点 | 11拠点 |
| BCC人員数 | 155人 | 166人 | 175人 |
日本では少子高齢化が今後ますます進んでいくなか、全世代社員の生産性向上とシニア層の更なる戦力化への取り組みは、社会的な要請への対応はもちろんのこと、企業としての持続的な成長のために今後も継続していくべき施策の一つと考えています。
コマツでは、2006年の「定年後再雇用制度」導入、2013年からの希望者全員の65歳までの再雇用(対象:一般社員)など、これまでも取り組みを進めてきましたが、2021年からは最長65歳定年を選択できる選択定年制を日本国内グループ全体で導入しています。また、これに加え、社員が自身のキャリアライフプランを考えるきっかけの一つとなる研修機会の提供や能力開発のための有給休暇制度、支援金制度など、コマツで安心して働き続けられる制度のみならず、社員自らが自身の価値観に基づいた働き方を実現できるよう支援の枠組みを拡充しています。
高齢者雇用・キャリア支援に関連する制度・施策
| 制度・施策 | 内容 |
|---|---|
| 選択定年制 | 60歳定年、62歳定年(管理職)、65歳定年(一般社員)を社員自身で選択できる制度。 62歳/65歳定年選択時も60歳以前と同様の待遇 |
| パートタイム 勤務制度 |
60歳定年、62歳定年を選択し定年後再雇用された際に、パートタイム勤務が可能な制度。 勤務時間はフルタイム社員の1/2~3/4の範囲で設定でき、1日あたりの勤務時間だけでなく、週あたりの勤務日数の設定が可能 |
| 副業制度 | 定年後再雇用されたパートタイム社員へのキャリア支援として、一定要件の下、副業を認める制度 |
| キャリア 支援制度 |
①キャリアライフプランセミナー 45歳以上の社員全員を対象に実施し、将来の仕事や働き方、生活やマネープランを考えることで、社員の主体的・自律的なキャリアビジョンの策定を促進 ②再就職支援制度 45歳以降の社員を対象に、能力開発休暇制度、再就職支援サービスなどを提供し、社外での将来のキャリアにチャレンジしたい社員を支援 |
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 各年度60歳到達者 | 301人 | 265人 | 278人 | ||
| うち60歳以降雇用継続者 | 282人 | 244人 | 254人 | ||
| うち62歳/65歳定年選択者 | 262人 | 227人 | 239人 | ||
| うち60歳定年後再雇用者 | 20人 | 17人 | 15人 | ||
| うち60歳退職者 (60歳時退職率) |
19人 (6.3%) |
21人 (7.9%) |
24人 (8.6%) |
||
「多様な働き方の実現」に向けて、2020年度に社員のキャリア継続と生産性向上を目的とした「在宅勤務制度」を拡大し、2021年度には「フレックスタイム勤務制度」のコアタイムを廃止するなど、場所や時間にとらわれない柔軟かつ自律的な働き方を促進しています。
| 制度・施策 | 内容 | |
|---|---|---|
| 多様な働き方関連 | フレックスタイム勤務制度 | フレキシブルタイム(5:00~22:00)の間で、自由に始業・終業時刻が決定可能(コアタイムなし) |
| 裁量労働制度 | 専門業務型裁量労働制を導入。研究開発職等、裁量の高い業務に従事する社員は、自己の裁量をもって業務遂行が可能 | |
| 在宅勤務制度 | 社員のキャリア継続や生産性の向上を目的に、回数の制限なく、自宅での執務が可能。在宅勤務手当支給 | |
コマツでは、社員の「ワークライフバランス」を考えていく上で、総実労働時間の削減と各種制度の整備という両方の視点から取り組んでいます。総実労働時間の削減については、法令(36協定)遵守を基本としつつ、労働組合と協調し、「年間2,100時間未満・年次有給休暇全員20日以上取得」という具体的な目標を掲げて取り組んでいます。これらの取り組みを着実に推進するため、労働時間や年次有給休暇の取得状況に加え、時間外労働についても定期的にモニタリングし、必要に応じて職場ごとの状況確認や改善に向けた対応を行っています。時間外労働が発生した場合には、法令および社内規程に基づき、対象となる社員に対して時間外手当や休日出勤給等を適切に支払っています。各種制度の整備においては、勤務間の「インターバル制度」など、仕事と生活のバランスだけでなく、安全・健康な働き方の確保という視点でも取り組みを進めています。
また、育児・介護・私傷病といったライフイベントについて、法定を上回る休暇・休業制度を設けるとともに、年次有給休暇とは別に様々なライフイベントについて利用できる「ライフサポート休暇」制度を設けることで、セーフティネットを拡充させています。さらに、ハード面としての制度の整備だけでなく、ソフト面からの支援施策も並行して実施していくことで、社員がライフイベントの際に個々のおかれた状況に応じて安心して利用できる「両立支援」の環境づくりを進めています。
| 制度 | 内容 | |
|---|---|---|
| 育児関連制度 | 育児休業 | 出産から保育園入園まで最大3年間取得可能(分割取得可・満2歳(104週程度)まで手当支給)。(法定の休業期間は最長2年)。 また、配偶者の転勤等による小学校3年修了までの子の養育のため最大3年間取得可能。 |
| 育児短時間勤務 | 小学校卒業までの子の養育のため、1日最大3時間の労働時間短縮が可能(分割取得可。なお法定の対象は3歳に満たない子) | |
| 産後パパ育休 | 子の出生後8週間以内に4週間(28日)を上限として取得可能(分割取得可・満2歳まで手当支給) | |
| 保育費用の補助 | 保育園に入園する2歳までの乳幼児の保育料の一部補助(月額1万円) | |
| 子の看護等休暇 | 小学校3年修了までの子ども1人につき年間5日、2人以上であれば年間10日取得可能(有給) | |
| 保育設備の整備 | ベビーシッター等保育サービスや、事業所内託児施設等を整備。また、各事業所に設置されている健康管理室では、保育のための個室の利用や母乳の冷凍など多目的利用が可能 | |
| 介護関連制度 | 介護休業 | 家族の介護のため最大3年間取得が可能(分割取得可、通算93日まで手当支給)。(法定の休業期間は通算93日まで) |
| 介護短時間勤務 | 1日最大3時間労働時間を短縮でき、通算で3年間まで取得可能(分割取得可) | |
| 介護休暇 | 要介護家族1人につき年間5日、2人以上であれば年間10日取得可能(有給) | |
| 休暇・休業制度等 | 年次有給休暇 | 法定の年次有給休暇は入社後6カ月時点で出勤率8割以上の場合に年間10日間付与されるが、コマツでは入社時から年間20日を新規付与(原則)。半日単位の取得が可能 |
| ライフサポート休暇 | 私傷病・出産・育児・介護のために利用できる休暇(有給)で、年間5日を新規付与。最大40日まで積立可。育児の場合は中学3年修了までの子の学校行事にも利用可能。時間単位の取得も可能 | |
| リフレッシュ休暇 | 社員のリフレッシュを目的とした連続5日間の年次有給休暇取得を促進。 勤続15年、25年、35年の年には新規に連続5日間の年次有給休暇と旅行引換券付与 |
|
| インターバル制度 | 勤務終了後に一定時間以上の休息時間を設け、社員の生活時間や睡眠時間を確保する制度。勤務の間隔(インターバル)を少なくとも10時間確保することを規定 | |
| ボランティア奨励制度 | 長期有給休暇として最大2年間、短期休暇として年間12日取得可能(有給) | |
| 配偶者転勤帯同休職制度 | 配偶者の1転勤につき、最大3年間取得可能(社員1人につき、1回までの取得) | |
| 不妊治療休職制度 | 不妊治療を受けるため、最大1年間取得可能(社員1人につき、1回までの取得) | |
| 私傷病短時間勤務 | 私傷病による定期的な通院等のため、1日3時間(特殊な事情があり会社が認めた場合は5時間)まで労働時間を短縮でき、最大6カ月間取得可能 | |
| 支援施策 | 内容 | |
|---|---|---|
| 育児関連支援 | 育児セミナー | 育児と仕事の両立を支援するため、子育てする社員のサポートと上司や同僚など周囲の理解促進を目的とした育児セミナーを開催 |
| 育児との両立に向けた環境整備 | 社内制度や相談窓口等、育児との両立に必要な情報について、リーフレットやハンドブックの配布により、周知を徹底 | |
| 介護関連支援 | 介護セミナー | オンラインまたは対面で専門家によるセミナーを開催し、介護の心構えや仕事との両立について考える機会を提供 |
| 介護との両立に向けた環境整備 | 介護に関する理解を深め、安心して両立に取り組めるよう、全社員を対象としたe-learningを実施。あわせて、社内制度や相談窓口等、介護との両立に必要な情報について、リーフレットやハンドブックの配付により、周知を徹底 | |
| 治療関連支援 | 治療と仕事の両立相談窓口 | 健康・安全の観点から治療と仕事の両立に関して相談できる窓口を各事業所に設置。また不妊治療休職制度の導入等、治療が必要な社員が安心・安全に就労できる環境整備を推進 |
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| 育児休業取得者数※1 | 217人 | 229人 | 240人 | |
| うち男性 | 160人 | 173人 | 180人 | |
| うち女性 | 57人 | 56人 | 60人 | |
| 育児休業取得率※1 | 45.0% | 50.1% | 57.7% | |
| うち男性 | 37.6% | 43.2% | 50.8% | |
| うち女性 | 100% | 98.2% | 98.3% | |
| 育児休業復職率 | 100% | 98.9% | 100% | |
| 育児休業以外の育児関連休暇取得者も含む 休暇・休業取得者数・取得率※2 |
349人 (82.1%) |
328人 (82.0%) |
298人 (84.1%) |
|
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 介護休業取得者数 | 2人 | 3人 | 2人 |
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|
| 平均付与日数 | 20.0日 | 20.0日 | 20.0日 |
| 平均取得日数 | 20.9日 | 20.8日 | 20.5日 |
| 平均取得率 | 105% | 104% | 103% |
| 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| 制度利用者数 | 42人 | 44人 | 35人 | |
| うち長期休暇 | 1人 | 1人 | 1人 | |
コマツは、国連の提唱する「グローバル・コンパクト」に署名しており、その中で提唱されている「結社の自由」「団体交渉権」を、企業として尊重すべき基本的人権の一つと考えています。日本には「コマツユニオン」があり、組合員数は約11,310人で全国に8支部があります。なお、当該ユニオンはユニオンショップ制であり、労働組合加入率(組合員数/管理職等非組合員を含む全社員数)は78.2%です。
「コマツユニオン」は、上部団体として「全コマツ労働組合連合会」及び上部団体の産業別労働組合「JAM」に加盟しています。また、国内の連結子会社及び関連会社のうち11社には各々「全コマツ労働組合連合会」に加盟している労働組合があり組合員数は約6,510人です。
各国においても、労働者の権利に関する法令を遵守し、社員一人ひとり又はその代表者との対話・協議にあたっては、誠実な対応を行っています。
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|
| 労働組合加入率 | 77.2% | 75.1% | 78.6% | 78.2% |