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Theme 3 : Growing with Society 重点分野3:社会とともに発展する

生物多様性活動への取り組み

C-17_コマツの生物多様性活動

生物多様性活動への取り組み

コマツの事業活動が生態系に与える影響を認識し、生物多様性の保全に取り組んでいます。

生物多様性への取り組み

コマツは2011年1月に「コマツの生物多様性宣言」および「コマツの生物多様性ガイドライン」を制定し、世界の全ての事業所で生物多様性保全に向けた活動を開始しました。
コマツの事業活動が生物多様性に依存し、同時に影響を与えているという認識に立ち、生物多様性の保全に貢献する取り組みを2つの側面から推進しています。
一つは今まで取り組んできた「事業における環境負荷の低減活動」を着実に推進していくことです。また工場建設などの土地活用時にも生物多様性への配慮を義務付けました。
もう一つはコマツとして生物多様性の保全に直接的に関わり、また社員の意識を高める意味でも、その地域固有の生態系に配慮をした「1拠点1テーマ活動」を展開することです。

コマツの生物多様性宣言

コマツは、「事業活動が生物多様性の持つ生態系サービスの恩恵に依存し、また影響を与えている」との認識のもと、生物多様性が損なわれつつあるという危機感を共有し、生物多様性の保全とその持続可能な利用に努めるべく、下記指針に従い行動する。

Ⅰ(経営層の認識)

生物多様性の保全を、重要な経営課題の一つとして捉える。

Ⅱ(活動)

次の2つの視点を基本とし、気候変動問題と統合的に活動を進める。

  1. 事業活動を通して生物多様性に影響を及ぼしている環境負荷を低減する。
    1. 製品の環境負荷低減
    2. 製品のライフサイクルにおける直接的な環境負荷低減
    3. 土地利用時の生物多様性への配慮
  2. 社会貢献活動を通じて、生物多様性保全に寄与する。

Ⅲ(進め方)

実現可能性を勘案し、ステップバイステップ・アプローチにより活動を進める。

Ⅳ(地域との連携)

地域に根ざした生物多様性を保全するため、行政機関、地域住民およびNGOなどとの連携により活動を進め、地域が誇れる企業をめざす。

Ⅴ(全員参加の活動)

社員全員が生物多様性の重要性を認識し、全員参加で活動を進める。またその活動は、コマツの製品のライフサイクルに関わる協力企業、代理店およびお客様をも巻き込んでグローバル・グループワイドに進める。

Ⅵ(コミュニケーション)

生物多様性に関する社員の啓発に努める。また、自らの取り組みを積極的に情報開示し、社会における生物多様性の保全の重要性に対する認識度合いを高めることに貢献する。

環境管理部

C-18_生物多様性活動状況調査

生物多様性10周年

コマツは2011年1月に「生物多様性宣言」と「ガイドライン」を公表し、この9年間は「1拠点1テーマ活動」と称し、国内外の各拠点(工場、オフィス)が継続的な活動を展開しています。
2020年は、愛知目標が採択された生物多様性締約国会議(COP10)から10年が経ち、区切りの年といえます。そこで、このタイミングにあわせ、今後の課題を見つけ、将来に向けた取り組み方針の確認をするため、コマツグループを対象にアンケートを実施し、生物多様性保全活動の調査を行いました。
調査の結果、各拠点の状況は以下の通りでした。

  • 各拠点の経営層が生物多様性保全活動を重要な経営課題の一つと認識・理解し、全社員が参加し活動している。
  • 次世代(従業員や地域の子供達など)の環境教育も兼ね、行政や地域と協働で進めることにより、地域の理解を得ると同時に地域の誇りにもなっている。
  • 自然共生社会の構築に密接に関連すると認識して、狭い意味の生物多様性保全活動だけでなく、弊社の業務(ライフサイクル全体)遂行時にCO2や水使用量や廃棄物を削減する改善目標を立て実行している。

今後は、生物多様性保全活動をライフサイクル全体へ展開するため、サプライチェーンにもこの活動を説明し、積極的に参加いただけるように進めていきます。

【国内外の参考事例】*過去に環境報告書で紹介した事例は除く。

1.土地利用時の配慮

郡山工場:敷地内ビオトープ
郡山工場:敷地内ビオトープ
ヘンズレー ダラス工場:バイオスウェイル
ヘンズレー ダラス工場:バイオスウェイル

2.地域貢献

小山サイト:防潮林再生ボランティアinいわき
小山サイト:防潮林再生ボランティアinいわき

3.生態系保全

小山工場:まなびの森周辺 生物多様性調査結果
小山工場:まなびの森周辺
環境管理部

C-19_開発本部試験センタ 実用試験部における生物多様性調査

開発本部試験センタ 実用試験部における生物多様性調査

建設機械の品質確認を行う大分の試験場は、自然豊かな場所にあります。この環境を維持するため、試験場では日々環境保全活動を行っています。環境保全活動を進めていく上で、事業活動が周辺の環境にどのような影響を与えているのかを確認するため、2011年度に動植物の生態系調査を実施、試験場には郷土の固有種・希少種が多く生息・生育し、良好な自然環境が保たれていると評価されました。それから8年が経過し、その後の変化を確認するため、2019年度に改めて「生物多様性と生態系サービス」の現況に関する調査を行いました。
 この調査は主に現地調査と、生物多様性マップ(植生図)の作成などによる空間解析によるもので、四季を通じた動植物の生息・生育確認、ドローンでの撮影による基礎情報の整理、前回の調査で設定した18か所の10m×10mの区画の植生・立木調査(樹高・樹径の測定)などを調査会社と社員により実施しました。
 その結果、前回の調査で確認された希少種の個体数は増加しており、新たに10種の希少種も確認されました。また外来植物が優先して生育している場所は減少し、代わって在来植物の生育面積が増加していることが確認されました。
 そのよい結果を生み出した代表的な活動として、希少な両生類・水生植物が生息・生育できる水域の確保、水辺~樹林の連続性の確保、鳥類が活動しやすい開けた環境の確保などに配慮した、場内20か所のビオトープの創生・整備があります。
 また、社員の手による外来植物の駆除活動の継続が在来植物の増加につながり、健全な植生になりつつあると評価されました。
 この良好な自然環境が維持され、さらに向上するよう活動を継続し、事業所見学でも紹介するなど、その考えや活動が地域にも広がるよう今後も取り組んでいきます。
 

ビオトープでの動植物調査
ビオトープでの動植物調査
外来植物の駆除活動
外来植物の駆除活動

当社の生物多様性保全活動に対する調査機関からの評価

2019年度の調査の結果、新しく確認された10種の希少種を含む多様な動植物の生息が再確認できました。継続的に取組んでこられた「外来植物の防除後・在来種のススキ草地の創出」、「明るい里山再生」、そして、「生態系ネットワークの創出を意識した新規ビオトープの 創出」の成果と言えます。
特に、土地改変が行われる試験場内でこうした取組みが行われ、その成果が得られていることは建設機械・車両分野における先進事例として高く評価できます。

グリーンフロント研究所(株)

生物多様性を基盤とする生態系から得られる恵み(例えば、食料の供給や水質の浄化)は、生態系サービスと呼ばれます。コマツの試験場の生態系サービスを初めて評価したのは2011年ですが、その当時、かなり先進的な取組みでした。
素晴らしいのは、その後10年近く生物多様性の保全活動を継続的に実施され、着実に成果を上げられている点です。こちらの試験場では、外来種の駆除や里山の整備など、地域に合った生態系の保全活動が実践されています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)

CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 株式会社ディ・エフ・エフ, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部