コマツ女子柔道部は、1991年に会社創立70周年を記念した社会貢献事業の一環として創立され、現在34年目を迎えました。この間OGを含め約100名の選手が世界中の大会で活躍しました。柔道の普及や発展も視野に入れ、海外選手の受け入れや国内外での柔道指導を積極的に行っています。
『2024パリオリンピック競技大会柔道競技』が7月27日~8月3日にフランス・パリで開催され、コマツから台湾代表の連珍羚選手(57㎏級)、日本代表の髙市未来選手(63㎏級)の2 名が出場しました。
連選手、髙市選手共に、2016年リオデジャネイロオリンピック、2020年東京オリンピックに続き、3度目のオリンピック出場となりました。大会3日目に出場した連選手は、初戦を得意の寝技で一本勝ち。2回戦では担ぎ技が得意な相手に対し、技有りを奪われ惜しくも敗退となりましたが、試合終了後の晴れやかな姿が印象的でした。大会4日目に登場した髙市未来選手は、初戦を得意の足技で技有りを奪い、そのまま抑え込んで一本勝ち。続く2回戦では、優勢に試合を運び、相手を指導2まで追い込みましたが、延長戦に入り背負投で技有りを奪われ、無念の敗退となりました。
大会最終日に開催された男女混合団体戦では、70㎏級に髙市未来選手が出場。スペインとの初戦に出場し、勝利を収めますが、試合は代表選に。髙市選手の70㎏級が選出され、負けたら終わりの状況の中、髙市選手が小外刈で一本勝ちを収め、日本チームに勝利を導きました。また、決勝戦では地元フランスと対戦。髙市選手は、オリンピックの最高の舞台で長年ライバルとして戦ってきたアグベニェヌ選手と死闘を繰り広げました。惜しくも敗れましたが、日本チームの銀メダル獲得に貢献しました。
国内では、4月の全日本選抜体重別選手権で冨田若春選手(78kg超 級)が5連覇、白石響選手 (52㎏級)が3連覇を達成し、2024アブダビ世界柔道選手権大会の代表となりました。5月のアブダビ世界柔道選手権では、冨田若春選手(78㎏超級)が決勝戦で一本勝ちをし、念願の初優勝を果たしました。初出場の白石響選手 (52㎏級)は惜しくも3位決定戦で敗れ、5位入賞となりました。
コマツ女子柔道部では、地域でのコマツ少年柔道クラブの指導を続けるとともに、日本をはじめ世界各地で柔道教室を開催し、柔道の普及と次世代を担う子供たちの育成に協力しています。
社会情勢やコロナ禍の影響で開催できなかった柔道教室を コマツ中近東(株) (KME)訪問と同時に開催し、ドバイの子供たちと交流を持つことができました。3月にはコマツオーストラリア(株) (KAL)での国際女性デーのイベントに参加し、柔道技の披露を実施しました。国内においては、11月に茨城工場や石川県でのイベントで柔道の実演をしました。参加者の方々と柔道を通じて、心の絆も築く事ができました。今後も、柔道普及活動を継続していきます。