コマツ女子柔道部は、1991年の会社創立70周年記念の社会貢献事業の一環として創立され、33年目を迎えました。この間OGを含め約90名の選手が世界中の大会で活躍しました。柔道の普及や発展も視野に入れ、海外選手の受入や国内外での柔道指導を積極的に行っています。
2023年はパリオリンピック代表権を獲得するために、国内外の大会で厳しい代表争いが続きました。63㎏級の髙市未来選手は2023年5月カタール・ドーハ世界柔道選手権大会に日本代表として出場しましたが、3回戦敗退という結果に終わりました。8月のマスターズ大会では、東京オリンピック金メダリストのアグベニュヌ選手(フランス)に抑え込みで勝利し、銀メダルを獲得しましたが、63㎏級の代表争いは12月のグランドスラム東京まで持ち越しとなりました。オリンピック代表権をかけて挑んだグランドスラム東京では、準々決勝でライバルに勝利し、準決勝、決勝と苦しい戦いを得意の寝技で制し、パリオリンピック代表の座を自らの力で勝ち取りました。結果として、2024年のパリオリンピックには、共に3度目の出場となる57㎏級連珍羚選手、63㎏級髙市未来選手の2名が出場しました。
また、アジア競技大会では、57㎏級の連珍羚選手が台湾選手初となる金メダルを獲得。台湾柔道に新たな歴史を刻みました。全日本選抜体重別選手権では、78㎏超級の冨田若春選手が4連覇を達成しました。
コマツ女子柔道部では、地域でのコマツ少年柔道クラブの指導を続けるとともに、日本をはじめ世界各地で柔道教室を開催し、柔道の普及と次世代を担う子供たちの育成に協力しています。
しばらくの間、社会情勢やコロナ禍の影響により開催できなかった柔道教室も、2023年10月の湘南工場フェアで再び開催することができました。未経験の子供たちが兄妹、家族で参加し、選手と一緒に元気いっぱい柔道を楽しみました。11月には石川県志賀町でも柔道教室を開催し、地元の子供たちと柔道を通じて、心の絆も築くことができました。今後も、柔道普及活動を継続していきます。