コマツは、社会貢献活動の一環として、桜の名所づくりや花のまちづくりを進める公益財団法人日本花の会の活動を支援し、美しく潤いのある地域環境づくりを推進しています。 日本花の会は1962年4月、当時コマツの社長であった河合良成の提唱により「花によって、少しでも人々の心を和らげたい」という願いを込めて創立されました。全国の会員の皆さんや、各地の住民団体がすすめる花や緑を活かしたまちづくりをお手伝いすることが、日本花の会の活動の中心になっています。ここでは、これらの活動をご紹介します。
桜苗木の生産と配布:日本花の会は、病気に強く育てやすい品種の苗木生産と提供を通じて、桜の名所づくりを支援しており、これまでに累計250万本以上を出荷しています。単に苗木を提供するだけでなく、植栽地の気候・土壌や住民のニーズに合った品種の選定、植栽方法や管理方法のアドバイス、植栽後のフォローなどを確実に実施しています。ピーク時に比べ、出荷本数は減少していますが、引き続き自治体や地域住民と一体となって、桜の名所づくりを支援していきます。
さくらコンシェルジュ:新しい桜の名所をつくりたい、自分達が植栽した桜を健全に育て新しい名所にしたい、既存の桜の名所を守り後世に伝えたい、といった地域住民や団体等の要望に積極的に応えるため、当会研究員を現地へ派遣しています。今後も、積極的・計画的に現地へ出向き、住民や団体等と共に活動計画を策定して、技術的な支援や指導を行うとともに、住民の桜によるまちづくりの合意形成にも協力していきます。
桜を通じた災害復興支援:災害復興支援として、これまでに7,000本以上の桜の苗木を無償で提供しており、今後も継続していきます。当初は東日本大震災の被災地における、津波被害を受けた桜の後継樹育成などが中心でしたが、2019年度以降は、支援対象を自然災害全般に拡大し、被災地向けに桜苗木や花苗および堆肥の無償提供、品種の選定や復興計画の進捗に合わせた植樹、植栽後の剪定・保全管理などの技術指導を行っています。
桜の名所づくりや樹勢回復に関する事業を自治体等から受託して調査研究を行い、剪定、病害虫駆除、施肥など、樹勢回復の提言と指導・支援を行っています。
現在は、埼玉県幸手市(権現堂桜堤)、長野県須坂市(臥竜公園)、山梨県富士吉田市(新倉山浅間公園)、群馬県藤岡市(桜山公園)などで活動を行っています。
学校にある桜に触れる原体験を通して、桜への興味や関心を深めてもらい、将来、桜保全や樹勢回復等桜を守る活動に携わってもらえるような人材を育成するため、児童や小・中・高校生を対象とした活動を行っています。PTAや地域住民が参加するケースもあり、桜の名所づくりアドバイザーの協力も得ながら、接木や桜授業等、地域特性に応じた活動内容を心掛けて、支援を継続します。
日本花の会では、花や緑の専門家である研究員が会員と全国各地の皆さんの活動を支えています。
茨城県結城市にある総面積約83,000平方メートルの「結城農場」は、1969年の開設以来、桜の名所づくりを支える拠点として、年間約2万本の桜の苗木を接ぎ木で生産し、桜の名所づくりをバックアップしています。
結城農場内の桜見本園には、約400品種・1,000本の桜が植栽されています。桜の名所づくりに相応しい品種の選定、花の美しさや病害虫に対する強さの確認のほか、桜の品種調査の標本木としても活用されています。
桜見本園で保有している桜はホームページに「桜図鑑」として公開しています。一般の方々に、桜に対する興味や関心を深め、知識を高めていただき、より一層桜を楽しんでいただけるよう工夫しています。
また、2022年には、「日本花の会 桜の種・品種コレクション」が、日本植物園協会ナショナルコレクションに認定されました。
花のまちづくりは、単に花壇を作ったり街路を花で飾ったりするにとどまらず、「花が持つ力」を活かして、花や緑でよりよい生活環境を作るとともに、世代を超えて人と人が関わり合い、コミュニティを発展させ、いきいきとしたまちにしていく活動です。さらに、地域の風景や環境に調和した花を演出することで、見る人の共感が得られ、個性と永続性のある活動となります。日本花の会は、自治体や公共団体などの要請に基づき、各地で花のまちづくりの支援を行っています。
現在は、神奈川県熱海市(「熱海花のまちづくり」)、山口県上関町(「花咲く海の町・上関」)などで活動を行っています。
花のまちづくりを広く普及・定着させるために、農林水産省・国土交通省の提唱の下、「全国花のまちづくりコンクール」を1991年から行っています。日本花の会は全国からの応募を受け付けるコンクール事務局を担当するとともに、身近な花や緑を大切にしながら豊かで潤いのあるまちづくりを呼びかけています。大賞の農林水産大臣賞、国土交通大臣賞、文部科学大臣賞のほかに、優秀賞や奨励賞なども選出されます。
2015年から、石川県小松市にある「こまつの杜」で行われている花育活動に、日本花の会研究員が講師として参加しています。子ども達が自ら「育てる楽しさ、花咲くよろこび」を感じられるよう、ボランティアスタッフであるコマツOB/OGの皆さんや、「わくわくコマツ館」職員の皆さん、小松市の皆さんなどと日頃から連携し、活動を継続しています。
日本花の会では、ひとりでも多くのかたが心豊かに生活できるよう、これからも桜や花を活かした潤いのある環境づくりに努力していきます。皆さまのご支援をお願いいたします。
公益財団法人 日本花の会
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