リマン工場/センタ マップ
リマン取扱高推移(2010年度を100とした指数)
リマン工程図
リマンとは再生を意味する「Remanufacturing」の略語です。
この事業は長時間稼働した建設機械や鉱山機械からコンポーネントを回収したあと、リマン工場で新品同様に再生し、お客さまのオーバーホール(分解・点検・修理)のタイミングなどにあわせて提供するビジネスです。リマン事業の主な対象である鉱山機械は購入後約10~25年使用され、そのライフサイクル(生涯稼働時間)において部品の修理や2~5回のコンポーネント交換によるオーバーホールが不可欠です。
リマン製品は新品と同等品質でありながら、新品のコンポーネントよりも安い価格を実現しており、コマツのリマン事業は、環境貢献とお客さまのライフサイクルコスト低減に寄り添う資源循環ビジネスとして成長を続けています。
リマン事業は、エンジン・トランスミッション・モーターなどのキーコンポーネントを自社開発・自社生産している強みを活かしたビジネスモデルです。自社開発・生産のため、設計・製造工程の技術情報どおりにコンポーネントを再生することにより、品質・納期・コスト面で競争力のあるリマン製品となります。また、分解したコンポーネントから耐久性に関する情報などを開発部門にフィードバックすることで、商品開発や品質強化および更なるサービス性の向上に活かしています。
リマン事業はお客さまだけでなく、地球環境・販売代理店・コマツの4者にとって価値のあるビジネスです。



コマツは、100%子会社であるコマツアメリカ株式会社(本社:米国、社長:奥田 孝造)を通じて、SRC of Lexington, Inc.(本社:米国ケンタッキー州、社長兼GM:Rob Shear、以下、SRC of Lexington社)の建設・鉱山機械用コンポーネント・部品のリマニュファクチャリング(以下、リマン)事業を2025年2月に買収しました。
SRC of Lexington社は、コマツが2009年に北米におけるリマン事業を譲り渡す際に設立された企業であり、その後も北米リマン事業における最重要サプライヤーの一社として取引を継続してきました。今般、2010年以降に北米で販売された砕石・鉱山向け機械の配車増加に伴うリマン需要の高まりに対応するとともに、グローバルでのリマン製品の供給力を強化することを目的として、事業譲受に至りました。
今般、建設・鉱山機械の最大需要地の一つである北米に新たに自社のリマン専用拠点を保有することで、北米でのリマン事業の強化はもとより、グローバルに高まるリマン需要に対応できる供給力を強化し、同事業をさらに拡大していきます。
コマツでは、製品に使用される希少物質の再利用等により限られた資源の保全と有効利用に取り組んでいます。
建設機械に使用されるディーゼルエンジンでは排ガス中のNOx(窒素酸化物)や、PM(粒子状物質)の濃度を減らすため、排気ガス処理装置の搭載が進んでいます。これらの排ガス処理装置では、NOxやPMの濃度を低減するために触媒として貴金属が用いられており、これらの資源有効利用のため、たとえば日本の小山工場では、稼働している建設機械の排ガス処理装置の性能維持のために交換した装置を回収し、貴金属をリサイクルしたり、あるいは再生処理により再度使用可能な状態として希少資源の有効利用を図り、あらたな希少資源の使用量を減らしています。
コマツは廃棄物排出量を減らすとともに、排出した廃棄物を再資源化して有効活用する「ゼロエミッション」活動を推進しています。
国内の生産事業所では、主に廃プラスチックの有価物化や輸送荷姿の改善による木くずの削減や、梱包資材の再利用などに取り組んでいます。また、海外でも廃棄物の分別による再利用化を積極的に推進しています。2025年度は鋳造工程で使用する砂の有効利用化や、梱包資材をはじめとしたプラスチック廃棄物の削減を推進し、廃棄物排出量を大きく低減しました。これによって排出量の原単位は2010年度比で60%を低減しました。
| 項目 | 2025年度 | 2030年目標 |
|---|---|---|
| 廃棄物排出量原単位指数 (基準年:2010年) |
40 | 38 |
廃棄物発生量

中国の小松(常州)建機公司(KCCM)の鋳造工場では、部品塗装に水性塗料を大量に使用しています。塗装ブースの排ガス洗浄装置で回収された塗装ミストはその循環水に溶け込み、時間の経過とともに粘性を帯びます。循環水中の塗料成分が増加すると処理システムの運転に支障をきたすため、従来は約2週間に1回の頻度で循環水を交換していました。この廃液は有害廃棄物として処理する必要があり、廃棄物量が増加し、これと入れ替えで新たに補充する水の使用量が増加することで環境負荷の高い状況が続いていました。この課題に対し、当社では湿式塗装ブースの循環水処理設備を導入し、汚れた水から塗料スラグをろ過・分離して回収し、濾過後の清浄な水を再利用する仕組みを構築しました。回収した塗料スラグは圧縮装置による二段階の圧縮工程を経て水分を除去し、廃棄物発生量を大幅に抑制することができるようになりました。
KCCMでは中国文化の概念である「開源節流(資源の確保と節約)」の考え方に基づき、今後も環境負荷の低減と資源の有効活用に向けた取り組みを積極的に推進してまいります。
コマツは国内北陸地区の工場で特に水使用量が多いことを認識し、冬季の融雪目的の水利用を最適化するとともに、生産工程では、設備の冷却水の循環利用や水冷設備の空冷化などの改善を進め、水の新規投入量を削減しています。
2025年度は全体の水の投入量は前年と比べて大きく削減し、原単位は2010年度比で71%低減しました。
| 項目 | 2025年度 | 2030年目標 |
|---|---|---|
| 水投入量原単位指数 (基準年:2010年) |
29 | 30 |
水投入量

生産工程における新規水使用量の削減を目的として、コマツイタリア製造(KIM)の工場では雨水の回収・再利用プロジェクトを推進しました。工場敷地内に130m3規模の雨水回収・貯留設備を設置し、回収した雨水を水処理設備で適切に処理したうえで、塗装工程や機械洗浄工程などに活用しています。
これらの工程で使用した水は、再度処理・濾過を行うことで複数回の再利用が可能となり、最終的には工場排水として放流されますが、関連法令および許認可条件に基づき適切に管理しています。これにより、新規の水資源使用量を抑制し、限られた水資源の持続的な利用を促進しています。
雨水の回収量は降水量に左右されるものの、稼働開始以降、雨水の活用は安定して良好な成果を維持しています。本プロジェクトは、KIMが掲げる環境負荷低減および資源効率向上への取り組みを具体化するものであり、持続可能な生産体制の構築に向けた重要な一歩となっています。
異常気象の常態化が懸念される中、当社は環境負荷の低減と資源の有効活用に向けた取り組みを継続的に推進するとともに、今後も持続可能な社会の実現に向けて、環境改善の機会を創出する活動を積極的に進めてまいります。