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Theme 3 : Growing with Society 重点分野3:社会とともに発展する

環境リスクマネジメント

C-5_法規制の遵守と汚染予防

環境リスクマネジメント

法規制の遵守と汚染予防

コマツは、国や自治体の法規制を順守し、実測結果の定期的報告や保管等を確実に実施しています。
2019年度は、環境に関する軽微な違反が国内で2件、海外で1件発生しましたが、罰金は科せられておらず、全て対応済みです。また、環境を汚染するような重大な事故は発生していません。

環境管理部

C-6_法規制の遵守と汚染予防

土壌・地下水汚染

土壌・地下水の調査に関するガイドラインを定め、売却あるいは閉鎖・撤去計画のある事業所については法令に基づいて調査を行い、汚染がある場合は自治体の確認のもと浄化対策を行うことにしています。
また、稼働中の事業所においては、過去に洗浄液などに使用した揮発性有機化合物(VOCs)による汚染の有無を確認するために自主的な調査を行い、浄化対策を進めています。
2005年から国内の事業所でVOCsに関する土壌・地下水の調査を行い、汚染が確認された場合は対策工事を実施してきました。浄化方法はできる限り短期間で浄化できる方法を採用しています。2009年度には小山工場において浄化が完了しました。 その他の事業所では浄化対策の効果を確認しながら作業を継続しています。
今後も、確実に浄化作業を推進していくとともに、敷地外へ基準を超えた地下水が流出していないことを確認するために、敷地境界での定期的な地下水のモニタリングを継続していきます。

主な土壌・地下水の浄化状況

事業所名 浄化方法 浄化状況
粟津工場

掘削除去、土壌ガス吸引
揚水曝気、バイオレメディエーション(※1)

浄化中

小松工場跡地

掘削除去、揚水曝気
バイオレメディエーション

浄化中

大阪工場

土壌ガス吸引、エアースパージング
揚水曝気、バイオレメディエーション

浄化中

湘南工場

掘削除去、揚水曝気

浄化中

栃木工場

掘削除去、バイオレメディエーション

浄化中

  1. バイオレメディエーションとは、微生物などを用いて有害物質で汚染された土壌などを有害物質を含まない元の状態に戻す処理のことです。
  • 郡山工場・技術イノベーションセンタ(平塚)・テクノセンタ(伊豆)・実用試験部(大分)は調査の結果、汚染はありませんでした。
環境管理部, 生産本部

C-7_法規制の遵守と汚染予防

PCB廃棄物の管理

変圧器や蛍光灯の安定器などのPCB廃棄物は、PCB特別措置法や廃棄物処理法に基づき、適正に保管・処理しています。
低濃度のPCB廃棄物も含め、引き続き計画的に処理を進めていく予定です。

環境管理部

C-8_化学物質の管理と汚染予_PRTR対象物質の現状

化学物質の管理・汚染予防

PRTR対象物質の低減

2019年度の取扱量1トン以上(特定第一種は0.5トン以上)のPRTR(※)対象物質は26物質で前年度より1物質削減となりました。
PRTR対象物質は、キシレン、エチルベンゼン、トルエンの3物質が、コマツ及びコマツグループ生産事業所の排出量の約91%を占めています。またそのほとんどが大気への排出となっています。
2019年度は各事業所でPRTR1種の含有の少ない塗料、シンナーへの切り替えが進み、はキシレン、エチルベンゼンの取扱量は2018年より削減しております。
今後共PRTR1種含有の少ない塗料への切り替え、シンナー、塗料のハイソリッド化、塗着効率向上、塗膜厚の減少、シンナーの再生利用に努めていきます。2019年度の排出量は前年度より約12%削減いたしました。

  • PRTR:「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」(PRTR法)に基づく届出制度
環境管理部, 生産本部

C-9_化学物質の管理と汚染予防_PRTR対象物質の排出量・移動量の構成

PRTR対象物質の排出量・移動量の構成

第三者保証チェック

国内グループ生産事業所

  • 各カテゴリーの小数点以下の数値の関係で合計が合わない場合があります。

PRTR対象物質の大気への排出量

第三者保証チェック

国内グループ生産事業所

環境管理部, 生産本部

C-10_化学物質の管理と汚染予防_VOC排出量の低減_VOC排出量の現状

VOC排出量の低減

VOC排出量の大部分はキシレン、エチルベンゼンなど塗料に含まれるVOCです。
2019年の排出量は前年より6.5%削減し、VOC排出量の生産金額原単位は2005年度比50%削減を維持しています。

環境管理部, 生産本部

C-11_化学物質の管理と汚染予防_VOC排出量の低減_排出量のグラフ

VOC排出量

第三者保証チェック

国内グループ生産事業所

環境管理部, 生産本部

C-12_化学物質の管理と汚染予防_VOC排出量の低減_事例紹介

大物部品用自動塗装ライン導入による塗料低減

粟津工場では、従来大物フレームの塗装は人による作業でしたが、自動塗装ライン(ロボット)による塗装を開始し、塗料使用量を大幅に削減しました。
これまで自動化が困難な理由として、大物フレームはお客様ごとに付いている部品が異なり、その形状に合わせた塗装が必要であったこと、又 また、塗装は季節による温度変化があり塗装条件の調整が難しい点がありました。今回の設備導入に当たり改善を実施しました。一つ目は、温度変化に対応するために、部品を予熱するためのブースを設置しました。また、塗料については、温度コントロールを行うようにしました。二つ目は、塗装する部品を回転させるなど動かし、ロボットを常に同じ方向からを塗装するようにしました。これらにより自動塗装ライン(ロボット)を導入することができました。
これまでは、人では同じ場所に重ね塗りをしてしまい、厚い塗膜厚となる部分がありましたが、ロボット導入により常に一定の吹付量になるため、安定した塗膜厚をつけることができるようになり、無駄吹きが防止されロボットの導入前後で塗料の使用量を47%低減することができました。更に塗装ブース内の壁面の塗料付着が減るなど、清掃、設備のメンテナンスにも効果を上げています。

塗装ロボットによるフレーム塗装
CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部

C-13_製品での環境負荷物質削減

環境負荷物質削減・欧州規制(REACH)への対応

海外の環境保全の高まりに対応し、コマツは早期からアスベスト、鉛などの環境負荷物質削減に取り組んできました。1999年度には、化審法の禁止物質や各国規制の禁止物質をベースに、使用禁止物質、使用制限物質を定め、環境負荷物質のトータル管理を開始しました(下記「製品への使用禁止・使用削減対象の環境負荷物質」参照)。
昨今はREACH※1対応をベースとして、使用制限物質の見直しと削減または禁止を推進しています。サプライヤーの協力のもとに、製品中の負荷物質の管理強化のための管理システムを導入し国内、欧州法人で運用開始し、その他海外現地法人でも運用を進めています。
このシステムを利用して現EU向け輸出車・EU現地法人生産車のみならず、新規開発機種に対しても確認を実施、さらに継続的に登録される追加SVHCに対しても、都度再確認を実施しています。
現在、SVHCは205物質ですが、半年毎に追加され、将来は1500まで増えるといわれ、もれなく管理するため、ルーチンワークフローを作成しています。

環境負荷物質管理システム

製品への使用禁止・使用削減対象の環境負荷物質

ランク 物質名
禁止

17

  • 6価クロム
  • カドミウム
  • 水銀
  • PBB/PBDE/HBCDD(※3)
  • 3置換有機錫化合物
  • 6ふっ化硫黄(※3)
  • PCB
  • アスベスト
  • 特定フロン/代替フロン(HCFC)
  • トリクロロエチレン
  • トリエタノールアミン
  • ヘキサクロロベンゼン
  • PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸化合物)
  • RCF(耐火性セラミックファイバ)(アルミナ/シリカ系)(※3)
削減
(限定使用)

15

  • ひ素
  • セレン
  • 代替フロン(HFC)
  • 特定フタル酸エステル(DEHP/DBP/BBP/DIBP)(※2)
  • 特定塩素系難燃性処理剤(TCEP)
  • 特定多環芳香族炭化水素(PAH)
  • メタノール
  • DZ
  • BNST
  • DOTE
  • UV327
REACH規制
高懸念物質
(SVHC)

(205)(※4)

コマツの製品に使用している可能性がある以下の物質は管理対象。

  • DEHP/DBP/BBP/DIBPなど(5物質)
  • HBCDD/DBDE/トリスりん酸(2-クロロエチル)
  • RCF
  • 特定鉛化合物(4物質)
  • DOTE
  • UV327
  1. REACH(Registration, Evaluation, Authrisation and Restriction of Chemicals): 「化学物質の登録、評価及び認可に関するEU規則」
  2. フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ベンジルブチル、フタル酸ジイソブチル
  3. 規制動向により制限強化
  4. 2020年5月時点の物質登録数(随時更新),コマツ建設機械・産業車両に該当しない物質を含む
CSR室, 環境管理部, コーポレートコミュニケーション部, 情報戦略本部, 株式会社ディ・エフ・エフ, 生産本部, 調達本部, 開発本部, 建機マーケティング本部, ライフサイクル事業部

C-13'_製品での環境負荷物質の削減_製品から排出されるNox ,PM

製品から排出されるNOx、PM

建設機械などに使われるディーゼルエンジンからの排気ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)とPM(粒子状物質)を減らすために排出ガス規制が設けられ、よりクリーンな排気ガスとするよう、開発を進めてきました。その結果、コマツが生産した建設機械製品から排出されるNOxとPMの平均値は以下のとおり、減少傾向にあります。

第三者保証チェック

環境管理部

C-14_水リスクへの対応状況

コマツの水に関する取り組み

地球温暖化によってもたらされる気候変動や人口増加などにより、洪水、渇水、水不足などの水リスクが世界中のいたるところで顕在化し、年々深刻さを増しています。
わたしたちコマツグループは、水と衛生への権利を重要な人権の一つとして尊重しています。また事業を展開する上で、その水に依存し、かつその水量と水質に影響を受けまた影響を与えていることを十分に理解しています。それ故に、環境に配慮した生産活動、優れた製品・サービスの提供、水リスクへの適切な対応を通して、地域の水資源を確保し水の安全性を守っていきます。このような取り組みをオールコマツで展開し、地球の環境保全につなげて行くことが、わたしたちのゴールです。

基本的な取組み内容

  1. 生産活動においては、洗浄などの工程で使用する水の使用量削減のため、目標値を掲げ継続的に削減活動に取組んでいます。 また使用した水を回収し再利用する水循環システムの導入を計画的に進め、水の利用効率を高めていきます。  生産拠点や販売拠点からの排水を自然界へ還元する際は、国や地域の法規制を遵守することはもとより、自ら厳しく制定した管理基準にしたがい処理を行います。
  2. ICTなどの高度な技術を用いた建設機械により、安全で効率的な護岸工事や災害復旧工事など、水リスクへの対応に貢献します。
  3. 生産拠点、販売拠点、サプライヤーの水リスク調査を定期的に行い、リスクに対し適切な対策を講じます。
  4. 地域社会を含めた事業所の関係者に安心のできる水質の飲料水と衛生的なサービスを提供します。
  5. ステークホルダーと水に関して共に学び、水への責任意識を高め、お互い協力しあうことで、より良い共存社会を目指します。
  6. 水に関係したイニシアチブに取り組み、その成果は積極的に公開します。

以上の取組み全体を通じて、世界共通のゴールであるSDGsに貢献していきます。

水リスクへの対応

コマツグループでは、地球環境基本方針をもとに、水の使用量削減とリサイクルの推進、そして水質保全を中心にした活動を展開してきました。2015年度には国内外の主要な事業所を対象とした「水リスク調査」(アンケート方式)を初めて実施しました。そのアンケートの中で、大雨、洪水、排水汚染などの7項目の水リスクに対し、「発生確率」「対処の難しさ」「影響の大きさ」でアセスメントを行い、その事業所における固有の水リスクを特定しました。
またWRI Aqueductを用い、アンケート結果を補完することで、より確度の高い水リスク評価を実施しました。
「水リスク調査」の結果、コマツグループ全体として、以下の水リスクを特定しました。

  1. 大雨による操業/事業への影響
  2. 排水による汚染リスク
  3. 河川氾濫によるサプライチェーンへの影響

これらの水に関する課題のグループ事業へ及ぼす影響が最小限となるよう、「水リスク低減活動」を推進しています。
今後は、定期的に「水リスク調査」を実施し、コマツグループの水に関する課題をアップデートして行きます。

地域別の水ストレス調査(2019年度)

上水(水道水/市水)、工水(工業用水道水)、井水(井戸水)といった生産活動に必要な水資源の利用に関して、コマツグループの国内外の主要生産34拠点が持っている水ストレスリスクをWRI Aqueductを用いて調査しました。
 水ストレスが極めて高いと評価された地域の水使用量は全体の10%程度となりました。また、コマツ全体の水使用量の約70%が井水であるのに対し、リスクの高い地域で使われる水の75%は上水であり、地域の水資源確保の点からも水使用量削減、水リサイクルが重要であることが判りました。

水ストレスレベル別の水使用量(2019年度)
水ストレスが極めて高い地域での水資源別の水使用量(2019年度)
コマツ全体の取水源別水使用量(2019年度)

今回の調査結果を、水使用量(投入量)の削減やリサイクルの推進といった従来の活動などに有効的に生かし、コマツグループ全体の水リスク低減を図って行きます。また事業拠点の新規建設や移転の計画の際には、その地域の水ストレス調査を行い、リスクレベルの確認を実施して行きます。

国内事例(小山・栃木工場)

大雨対策として、構内100mm/h降雨でも、1時間分の貯水を可能とする3つの貯水池と大雨送水管、地下貯水タンクを設けるとともに、雨水溝を拡張している。
また、敷地外に流さないように止水壁、止水板を設置している。

貯水池は、結果として周辺地域の排水能力不足にも貢献している。

  1. 小山工場20,000トン、10,000トン、4000トンの3つの貯水池(実施済)
  2. 栃木工場12,000トンの貯水池(建設中)

海外事例(KI:コマツ インドネシア)

河川氾濫水がKI敷地内に入ることを防止する下記のような対策が講じられている。

  1. コンクリート壁の設置
  2. 従業員の非常扉設置
  3. 水門の導入
  4. 新しい排水設備設置
  5. 排水ゲートの導入
  6. 洪水用ポンプ設置

また、主要サプライチェーン(みどり会)にも「水リスク調査」を実施済で、2017年度から「水リスク低減活動」にご協力いただいています。

環境管理部

C-16_海外現地法人における環境リスクの予防

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Hensleyでの監査の様子

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KMCでの打ち合わせの様子

海外CR監査の実施

コマツは海外現地法人におけるリスク予防のため、2007年度より計画的にコンプライアンス・リスク監査(CR監査)を行っています。

中国およびアメリカの現地法人での環境監査

Hensleyでの監査の様子
KMCでの打ち合わせの様子



2019年度は、中国(KCCM)とアメリカ(KMC、Hensley)で環境CR監査を行いました。
監査は、事前に現地法人で作成した自主チェックシートを確認し、国内のマザー工場の環境担当者の支援のもとに行っています。中国、北米ともに、環境リスクにつながるような大きな問題はなく、環境負荷低減活動に積極的に取り組んでいました。今後も、監査のフォローアップを行うとともに、他地域の現地法人においても環境監査を行っていきます。

過去の環境監査

年度 地域 年度 地域

2007

中国

2014

アメリカ・ブラジル

2008

2015

タイ

2009

タイ・インドネシア

2016

インド・インドネシア

2010

インド

2017

ロシア・中国

2011

ブラジル

2018

インドネシア・ブラジル

2012

ロシア・チェコ

2019

中国・アメリカ

2013

アメリカ

   
 

環境地域会議開催

海外事業所では、地域ごとに環境・安全の担当者が集まり会議を開催しました。地域内での共通した課題について情報交換や話し合いをすることで、各事業所のコンプライアンスや環境負荷低減活動のレベル向上を目指しています。2019年度はロシア、中南米、欧州、中国、北米の5地域で延べ30事業所以上が参加しました。今後も、このような活動を通じて、コマツグループの環境活動をさらに活性化していきたいと考えています。

北米地域会議の様子
環境管理部