025 gloria blue nega

Theme 3 : Growing with Society 重点分野3:社会とともに発展する

コマツグループのサプライチェーンマネジメントとCSR調達の推進

えー9_サプライチェーンマネジメントとCSR調達の推進_推進体制

コマツグループのサプライチェーンマネジメントとCSR調達の推進

1.調達部門での推進体制と人材育成

コマツでは、国内の複数工場で使用するほぼすべての部品・資材について調達本部が担当する集中購買制度を採用しています。海外生産分に関しては、前述のコンポーネント区分のA、Bコンポを調達本部、Cコンポを海外現地法人の調達部門という分担をしています。また、欧米、中国、アジアの各拠点には海外調達センタを設置し、調達本部方針の浸透および各海外現地法人の調達活動との整合化を図っています。グローバルなサプライチェーンマネジメントおよびCSR調達の推進についても、この体制を活用して取り組んでいます。さらに、生産系グループ会社の調達部門とも定期的にCSR調達に関する情報交換会を開催し、共通の課題へ対するグループワイドの対応を進めています。

建設機械生産拠点(コンポ・部品除く)での調達業務の分担区分
建設機械生産拠点(コンポ・部品除く)での調達業務の分担区分
グループ会社との連携
グループ会社との連携

 
コマツウェイ調達編
コマツウェイ調達編

CSR調達を担う調達スタッフの育成も重要な課題です。グローバルで調達を進めるうえで忘れてはならない基本事項、特にパートナーである協力企業との対応の中で心がけるべき基本理念・行動規範については、コマツウェイの調達編としてまとめています。また、近年日本および海外にて、商取引、雇用・労働、環境、輸出入管理などにおける法令・規制が大きく変化しており、調達部門の担当者は、これらの動向を理解し、日々の調達活動に適切に反映していくことが求められています。コマツでは、新入社員から管理職まで各階層に合わせた集合教育やe-learningを通じて周知徹底を図っています。

CSR室, 調達本部

えー11_調達におけるCSR推進活動_サプライチェーンにおけるリスクアセスメント

2.サプライチェーンにおけるリスクアセスメント

コマツの生産において、協力企業からの調達が当社製造原価に占める比率は高く、建設機械の代表的機種である中型油圧ショベルでは90%近くにも達しています。従って、事業活動の安定的な継続のためには、サプライチェーンにおけるリスクの早期把握とその対応が不可欠です。サプライチェーンにおけるリスクは、個々の協力企業の経営・SLQDCの状況、自然災害、国際的な貿易摩擦や輸出入規制など、その内容が多岐に渡っています。コマツでは特に重要なサプライヤに対し、定期的なリスクアセスメントを通じてリスクの見える化を行い、それらリスクの低減に向けた活動に取り組んでいます。

 ・サプライヤに対するリスクアセスメント一覧

分野 サプライチェーンのリスクアセスメント方法 ( 〇アセスメント対象 )
一般 マネジメント CSR BCP
みどり会活動を通じた双方向のコミュニケーション 経営状況及び財務状況の定期報告(*1) 企業評価 :SLQDC(*2) の実績及び企業経営に関する要因評価 安全活動レベル評価 CSR SAQ調査(コンプライアンス体制構築の確認含む) 環境マネジメントシステム認証取得・更新確認(a) 及び環境監査(b) コンプライアンスリスク (CR)  監査(*3) 災害などの発生時の被災状況及び供給継続可否の確認
確認頻度 都度 年度/四半期/月次 年度 半期 年度 年度 2年で一巡 都度
確認方法 ・事業概況や調達方針に関する講演
・質疑応答
・部会活動
・書面調査 ・通年成績
・経営トップへのヒアリング
・書面調査
・経営トップへのヒアリング
・実地監査
・書面調査
・実地監査
・書面調査
・実地監査
・書面調査
・実地監査
・証憑確認
サプライチェーンリスク管理システムを通じた電話、eメール等での被災状況確認及び実地調査
1 全ての1次取引先 - - - - - 〇(*5)
2 重要サプライヤ レベル3 - - 〇(a) - 〇(*5)
3 レベル2 〇四半期 〇(*4) 〇(a,b) - 〇(*5)
4 レベル1 〇月次 〇(a,b) 〇(*5)

*1: 上場会社は決算報告書で代用
*2: S(安全), L(コンプライアンス), Q(品質), D(納期), C(コスト)
*3: 経理財務、労務管理、調達(下請法)、情報セキュリティー
*4: 外注品企業のみ
*5: 日本所在工場のみ

2018/6月大阪北部地震時の震源と協力企業分布マップ
2018/6月大阪北部地震時の震源と協力企業分布マップ

 近年多発、多様化する自然災害への対応としては、2012年より日本国内を対象に、地震・津波・台風等の災害発生時に協力企業での被災状況と当社サプライチェーンへの影響を迅速に把握することを目的に、気象庁の災害情報と連動したサプライチェーン管理システムの運用を開始しました。このシステムでは、2次以降のサプライヤを含む7,662社 20,000強の事業拠点の立地と生産内容をデータベース化し、災害により発生が予測される供給障害リスクを見える化することで、的を絞った迅速な対応を可能とします。災害発生の際には、当システムを通じて被災リスクありと予想される協力企業に対し被災状況の確認を行い、必要あれば当社から、建屋設備の保全担当者を派遣して迅速な災害復旧を支援しています。
2019年は、台風19号による河川氾濫で複数の協力企業が被災し、サプライチェーンに大きな影響が発生しました。この反省から、コマツのサプライチェーン管理システムと、国土交通省等が公表しているハザードアップとの連携を図り、潜在リスクの事前把握に努めていきます。

災害復旧支援(発電機貸与)
災害復旧支援(発電機貸与)
災害復旧支援(工作機械芯出し応援)
災害復旧支援(工作機械芯出し応援)

 
台風19号による河川の氾濫
台風19号による河川の氾濫
千曲川流域の浸水推定地域(国交省ハザードマップ)と被災取引先
千曲川流域の浸水推定地域(国交省ハザードマップ)と被災取引先

 
CSR室, 調達本部

えー12_調達におけるCSR推進活動_サプライチェーンへの啓発活動

3.サプライチェーンにおけるCSRの浸透に向けての啓発活動

コマツのCSR調達ガイドラインに対する協力企業側の認知を高めるために、みどり会会合や各事業所で開催する月次業務連絡会等の機会を活用して、コンプライアンスやBCPなどに関する啓発活動を実施しています。また、みどり会企業向けに発行するCSR通信では、コマツ社員向けの「みんなのコンプライアンス」に掲載のCSR関連記事や国内外の関連法規制の変更に関する情報などを紹介しています。
 2020年度からは、サプライチェーンへのCSRのさらなる浸透を図るため、国内外の1次サプライヤに対し、CSR活動に関するSAQアンケートを開始しました。本アンケートは、コマツも加盟するグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)が公表している標準アンケートツールをひな形に、コマツが重要と考える項目を補足したものです。まず、日本のみどり会156社を対象として、順次対象を拡大するとともに、CSRへの意識を高めてもらいたい協力企業へのフォローアップ支援を行っていきます。


コマツは、CSRの観点から、コンゴ民主共和国(DRC)及び周辺諸国(アンゴラ、ブルンジ、中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、ルワンダ、南スーダン、タンザニア、ウガンダ、ザンビア)産の「紛争鉱物」を使用しないこととし、この方針を「グリーン調達ガイドライン」として協力企業各社へ案内するとともに、各社の協力の下 「紛争鉱物」の原産国調査を実施しました。今後とも、DRCと周辺国の「紛争鉱物」を使用しないよう努め、万が一使用が判明した場合は速やかに使用を中止するよう取り組みます。

CSR室, 調達本部

えー13_調達におけるCSR推進活動_サプライヤ相談窓口

4.サプライヤ相談窓口

コマツは、2017年3月からサプライヤ相談窓口を設置し、コマツグループの調達活動におけるコンプライアンス違反行為やその疑念のある行為に関する通報を受け付けしています。社内外に設置した専用窓口を通じて通報いただいた案件に対しては、中立的な立場の部門にて事実関係の確認、調査を実施し、速やかな是正措置につなげています。なお、通報いただいた協力企業に対して一切の不利益な取り扱いをしないことを宣言しています。

サプライヤ相談窓口への通報実績

CSR室, 調達本部