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Theme 3 : Growing with Society 重点分野3:社会とともに発展する

リスク管理

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リスク管理

コマツグループでは、グループ全体の持続的発展を脅かすあらゆるリスク、特にコンプライアンス問題、気候変動を含む環境、品質、災害、感染症、情報セキュリティ、反社会的勢力などを主要なリスクと認識し、これらに対処すべく対策を講じています。

1.リスク管理の基本方針と体制

  • 事業の継続と安定的発展を確保していくことをリスク管理の基本方針とするとともに、リスクを適切に認識し、管理するための規程として「リスク管理規程」を定めています。
  • リスク管理に関するグループ全体の方針の策定、リスク管理体制の見直し、個別リスクに対する対策実施状況の点検・フォロー、リスクが顕在化したときのコントロールを行うために、「リスク管理委員会」を設置しています。リスク管理委員会は、審議・活動の内容を定期的に取締役会に報告します。
  • 重大なリスクが顕在化したときには緊急対策本部を設置し、被害を最小限に抑制するための適切な措置を講じます。
  • 海外も含めグループ全体でのリスク管理体制のさらなる充実を図るため、リスク報告ルートやマニュアルの整備などを推進しています。  

リスク管理体制

リスク管理体制

2.2020年度の具体的な取り組み

(1)事業継続計画(BCP)の定着と訓練の推進

コマツでは、重要業務を継続または短期間に復旧するため、事業継続計画(Business Continuity Plan:BCP)を策定しています。国内の各拠点において初動対応訓練を実施し、リスク管理レベルおよび災害対応力の向上を図っています。災害・事故発生時に社員や家族の安否を迅速に確認するための「安否確認システム」や、グループの各拠点に「広域無線機」などのツールを導入し、定期的な安否報告訓練や通信訓練の実施を通じて、グループ全体としての緊急連絡機能の強化を推進しています。また、国内拠点においては、大地震や水害の発生を想定して、実際の災害時にも的確に行動できるよう定期的に訓練を実施しています。

さらに、昨今の自然災害の頻発化・被害甚大化を鑑み、各生産工場においては、各々の計画に基づき、建屋・設備の耐震補強の推進や、集中豪雨への対策を拡充しています。コマツグループ各拠点のBCP強化はもとより、協力企業のBCP構築・運用向上支援を通じたサプライチェーンの体制強化にも注力しています。2020年度は協力企業向けに災害時の初動や平時からの体制づくりを中心としたリモートセミナーを3回開催し、約70社に参加いただきました。今後も、グループの横断的なBCP活動を推進・強化していきます。

BCP訓練の様子

大阪工場
大阪工場
粟津工場
粟津工場

(2)新型コロナウイルス感染症への対応

コマツグループは、社会インフラを支える事業(Essential Business)に従事するお客さまへの責任を果たすため、感染防止策を徹底したうえで、お客さまへの製品・部品・サービスの継続的な供給を行っています。2020年3月に社長を本部長とした緊急対策本部を立ち上げ、グローバルに情報を収集・共有し、感染症拡大防止の対応方針の確認・展開を実施しました。(緊急対策会議は2021年3月までに合計79回開催しました。)

①新型コロナウイルス感染症と需要の変動

新型コロナウイルス感染症は、各国の緊急事態宣言などによるロックダウン等の経済活動の制限により、コマツとお客さまの事業に影響を及ぼしました。
感染の広がりや回復の状況は国ごとに異なり、2020年度の上期においては、いち早く収束した中国では大幅に増加した需要を取り込み売上高は前年同期を上回りました。しかし、それ以外の地域においては、経済活動の停滞を受け、需要が大きく落ち込み、全体としての売上高は前年同期を下回りました。
2020年度の下期からは、機械の稼働状況は地域よってばらつきがあるものの、多くの地域で例年並みに戻り、インドネシア、タイ、マレーシアにおいては一般建機を中心に需要の着実な回復が見られました。また、オセアニアでは鉄鉱石向け鉱山建機・一般建機の需要が堅調に推移し、売上高は前年を上回りましたが、通期での全体の売上高は前期を下回りました。
このように社会インフラを支える建設工事および鉱山資源の需要は地域によりばらつきがあるものの需要が回復しつつあり、今後の当社製品の需要は以前の水準まで戻ると想定していますが、欧州やインドでは感染が再拡大した例もあり、収束の時期は未だ明確ではなく、影響が想定よりも長期化する可能性があります。

②事業活動継続の取り組み

コマツの一部工場では、地元政府のロックダウンの指示等により、生産に影響が生じました。コマツでは従来から地域ごとの需要変動や為替変動に対応するために、全世界の工場間でフレキシブルに生産するクロスソーシングを実施してきました。この取り組みは新型コロナウイルス感染症の拡大局面においても有効に機能しました。
また、サプライヤーからの部品供給リスクに対しては、グローバルネットワークを活用し、不足している地域にサプライチェーン上の在庫を優先的に割り振るなどの対策を行いました。さらに、代替品の開発と供給元の確保を行い、部品欠品による販売機会逸失を回避しました。

③職場での感染症拡大防止対策

お客さま、お取引先さま、地域社会の皆さま、社員とその家族の安全と健康を第一として、各国政府の方針に基づき、新型コロナウイルス感染拡大防止に努めました。
日本国内では、在宅勤務制度の活用によるリモートワークを推進し、緊急事態宣言下においては、本社部門の約7割の社員がリモート勤務を実施しました。また、緊急事態宣言下における国内の出張、イベント、研修、セミナーは原則中止または延期し、すべての社内研修は原則リモートに切り替えて実施しました。
生産の現場は、送風機の設置や窓開けなどによる換気の徹底や、休憩室の増設や休憩時間を分散させるといった対策を行い、職場での感染拡大防止に努めました。

④ステークホルダーの皆さまへの情報発信の取り組み

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、コマツはWebを活用した情報発信を積極的に推進しました。2020年12月にはオンラインによる株主説明会を初開催し、リアルタイムで質問を受付けることにより、株主の皆さまとの対話を行いました。なお、2021年6月に開催する定時株主総会の当日は、初のインターネットによるライブ配信を行いました。
また、建設機械が組み立てられる過程を見たい方向に画面を360度移動させて閲覧することができるバーチャル工場見学の動画(粟津工場、茨城工場)をWebで公開し、コマツのものづくりの現場を臨場感のある動画で伝えしました。

<バーチャル工場見学動画>

粟津工場
粟津工場
茨城工場
茨城工場

⑤施工現場のDX化によるお客さまへの感染拡大防止

コマツはソリューション事業を通じて、デジタル施工によるお客様の建設現場の生産性、安全性向上を進めてきました。
ウィズコロナ、アフターコロナにおいて、お客様の現場での三つの密(密閉、密集、密接)回避のため、ハードでは遠隔操作や自動化、無人化といったニーズが一層高まると予測され、ソフトでは施工のデジタル化、デジタルツインが一気に加速させる可能性があります。

国土交通省が推進する建設現場の三密回避対策に関して、コマツはデジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクションにより、現場関係者が一カ所に集まる必要なく、遠隔で建設現場の状況を把握できる「現場のデジタルツイン」をお客さまの現場の新型コロナウイルス感染拡大防止に貢献するソリューションとして訴求しています。

現場の現況地形を高速で点群データ化し、コマツが提供するアプリケーション上で3D地形データとしてデジタルツインを創出することで、建設現場から遠く離れた場所においても現場関係者がリアルに施工の進捗状況を確認し、想定される問題点に対して対処することが可能となります。

CR監査の実施

コマツではリスク管理活動の一環として、2008年度よりコンプライアンス・リスク監査(CR監査)を実施しています。これはJ-SOX監査(金融商品取引法に基づき実施している、財務報告に係る内部統制の評価)ではカバーできない分野や、会社における潜在的なコンプライアンス・リスクの見える化(特に法令遵守状況の確認・評価)を目的としたもので、社内専門家チームによる内部監査を、コマツ及び国内外の関係会社に加え国内のオーナー系代理店並びに協力企業を対象として実施しています。この活動を通じて、各社・各部門の管理レベルとコンプライアンス意識のさらなる向上を目指しており、事業環境の変化に合わせて手法を改善し、CR監査の品質を高めるよう進めています。

実施分野は以下の通りです。
(1)安全、(2)環境、(3)労務、(4)経理・会計、(5)品質保証・リコール、(6)車検・特定自主検査(法令上義務付けられた検査)、(7)輸出管理、(8)情報セキュリティ、(9)独占禁止法、(10)下請法

なお、上記分野を横断するCR監査として、販売会社の各拠点に対して実施する、現場指導会(安全、環境)、販社拠点監査(経理・会計、労務、情報セキュリティ)、海外事務所に対して実施する駐在員事務所監査(経理・会計、労務、情報セキュリティ)があります。

CR監査の実施状況

CSR室, 総務部