025 gloria blue nega

Concept of CSR activities 環境・社会活動のマネジメント

CSR重点分野の策定 (マテリアリティ)

CSR重点分野の策定 (マテリアリティ)

CSR重点分野の策定 (マテリアリティ)

コマツは2010年に、CSR活動を「本業を通じて社会の要請に応えていく」と位置づけたうえで、社会とコマツ双方にとって価値ある活動が何か議論を重ね、「CSR重点分野」として策定しました。
2019年4月公表の中期経営計画においても、本業における成長戦略と「CSR重点分野」を結び付けて議論し、「本業を通じた収益向上とESGの課題解決の好循環」による持続的成長を目指しています。
また直接的な収益性を目的としない社会貢献活動においても、CSR重点分野に沿った活動を通じ、本業の強みを活かした社会還元に取り組んでいます。


CSR重点分野策定のステップ

CSR重点分野を整理する過程において、第三者としてNPO法人である米国BSR(Business for Social Responsibility)からの支援 をうけながら、以下のステップを踏みました。

  1. コマツが本業を通じて貢献できるCSR優先課題を選定
  2. グローバルに共有できるコマツのCSR重点分野・重点活動を策定

まずは、数多い社会的課題のなかから建設・鉱山・産業機械メーカーとしてコマツに関連あるものを抽出し、次にそれぞれの社会的課題について「コマツの事業にとって重要であるか」について評価しました。事業への重要度を理解するために、社内役員や海外現地法人の経営トップへのインタビューも実施しています。 さらに、それぞれの社会的課題が「コマツが大切にするステークホルダーにとって重要であるか」についての評価を行いました。 ステークホルダーへの重要度を評価するに当たっては、政府・政策担当者や業界専門家、メディア、顧客(建設・鉱山関連)、サプライヤーなどによる発言や発行物などを参考にしました。また、ステークホルダーの視点を反映するためにBSR社の助言も取り入れています。

社会的課題の評価

コマツの事業にとっての重要性を横軸に、ステークホルダーにとっての重要性を縦軸に、社会的課題の評価結果を整理しました。

右上に配置された社会的課題は、コマツの事業とステークホルダーの双方にとって重要な社会的課題(=CSR優先課題)と位置づけられ、その中からコマツのCSR優先課題として次の16項目を選定しました。これらの優先課題に注力することにより、本業を通じた最も有効な社会的活動を遂行できるものと考えます。

CSR優先課題

商品・サービス・お客さま
  • 安全性向上商品
  • お客さまへの責任ある対応
環境
  • 環境対応商品
  • 環境対応(事業所・稼働現場)
  • リマニュファクチャリング(製品再生)
社員
  • 人材育成
  • 職場の安全性向上
  • 社員の尊重
人権
  • 基本的人権の尊重
  • 雇用の平等
倫理とガバナンス
  • ステークホルダーとの協力
  • コーポレートガバナンス・コンプライアンス
  • ビジネスパートナーを含めた社会のルールの遵守
地域社会
  • 地域社会の発展
  • 災害復興支援
  • 地域住民の生活向上

重点分野・重点活動の策定

優先課題をベースに、社内やBSRとの議論を重ね、3つのCSR重点分野を導き出しました。

コマツのCSR重点分野

  • 生活を豊かにする -社会が求める商品を提供する-
  • 人を育てる
  • 社会とともに発展する

これらを達成するために、3つの分野それぞれについて、「本業を通じた活動」として中期経営計画に沿った重点活動を定めました。またコマツは本業に加えて、事業を行う地域に対する「社会貢献活動」を行うことも、企業の責任であると考えています。社会貢献活動も、本業で培ったノウハウを活かすテーマに力を入れており、以下のような活動を行っています。

CSR重点分野 CSR重点活動
本業を通じた活動 社会貢献活動
生活を豊かにする
-社会が求める商品を提供する-
  • 気候変動に対応した環境負荷
    低減や安全に配慮した高品質・
    高能率な商品・サービス・
    ソリューションの提供
  • 社会が求める環境対応・安全性向上のための活動や支援
  • 社会が求める商品・サービス・技術の支援・無償提供
人を育てる
  • 多様な人材の育成
  • ダイバーシティ・グローバル人材の強化と育成
  • 地域社会における人材育成への貢献
  • 次世代育成
社会とともに
発展する
  • ステークホルダーとの協業に
    よる社会的課題の解決
  • 責任ある企業行動
  • 災害復興支援
  • 本業を活かした地域社会貢献

 


コマツのCSRとSDGs(持続可能な開発目標)

企業のESG(Environmental, Social, Governance)への取り組みが重視されているということに鑑み、2016年4月にコマツが発表した中期経営計画では、「ESGを重視する」ということを明言しました。中期経営計画にESGを織り込む上で、コマツの事業・CSRとの関係性を再度検証し、どのような方向性を示すのか、また国際社会が目指す共通の目標として国連で採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」と、コマツのCSRがどのように関連するかといった議論を重ねてきました。

SDGs(持続可能な開発目標)

2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で提示された指針。17のゴールと169のターゲットで構成されている。http://www.ungcjn.org/sdgs/index.html

SDGゴールと選定プロセス

これらの議論をもとに、SDGsを構成する17の「SDGゴール」とそれに紐付く169の「SDGターゲット」をコマツのCSR重点分野・重点活動と照合しました。具体的には、1)相互関連性と2)その関連性の深さの観点で評価を行いました。

【表1:コマツのCSR重点分野・重点活動とSDGゴール】

例えば、コマツは「生活を豊かにする」という重点分野の中の重点活動の一つとして「インフラ整備と生活の向上に貢献する製品やサービスの提供」を掲げていますが、各SDGゴールとSDGターゲットに対して、次のように照合しました。

<例1>SDGゴール 1 (貧困の根絶)

  • SDGターゲット1.1 (2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる)
    関連性は認められませんでした。
  • SDGターゲット1.2 (2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる)
    関連性は認められませんでした。
  • SDGターゲット1.5 (2030年までに、貧困層や脆弱な立場にある人々のレジリエンスを構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的打撃や災害に対するリスク度合いや脆弱性を軽減する)
    間接的な関連性あり、表1の該当箇所を薄い青色で網掛けしています。(表中の①)

<例2>SDGゴール9 (インフラ産業技術)

  • SDGターゲット9.1 (質が高く信頼できる持続可能かつレジリエントな地域・越境インフラなどのインフラを開発し、すべての人々の安価なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援する)
    直接的な関連性あり、表1の該当箇所を濃い青色で網掛けしています。(表中の②)

上記の手順で全てのCSR重点活動と169のSDGターゲットとの関連性を一つずつ判定しました。マス中の数字は、関連性のあるSDGターゲットを示しており、関連性が大きいものは濃い青色で表現しています。

コマツのCSR重点活動と関連性が最も大きい5つのSDGゴールとして、以下が選定されました。各SDGゴールは相互に関連し合うと認められているため、コマツはこれらの5つに注力することで、包括的にSDGsの達成に貢献していきます。

関連性が大きい5つのSDGゴール:

#8
経済発展と適切な雇用
#9
インフラ・産業技術革新
#11
持続可能な都市
#13
気候変動対策
#17
協業

表2では、表1で選定された5つのSDGゴールとコマツの事業・CSR活動との関係性を示しています。

【表2:SDGsとコマツの事業・CSRとの関係性】

今後は、さらに多くの社内外のステークホルダーと情報を共有し、PDCA (Plan-Do-Check-Act)サイクルを回しながら議論を深めていきます。ステークホルダーに価値をもたらす活動に取り組み、進捗状況について報告を行います。

株式会社ディ・エフ・エフ