労働安全衛生は、コマツが事業を展開する上での、最も重要なテーマの一つです。 グループ内はもとより、ビジネスパートナーを含めた職場における安全への取り組みに力を入れています。
コマツグループへ「安全衛生最優先」というメッセージを発信し、労働安全衛生と身体と心の健康管理に取り組み、安全で安心して働ける職場づくりを進めています。
安全衛生に関するコマツ社長メッセージ
このメッセージをもとに、「グループ各社は、社員が安全で、安心して働くことのできる職場環境の実現に向けて、次の方針に則り、経営責任者と社員が一致協力して、安全衛生・健康管理活動を推進する」という安全衛生方針を制定しています。
安全衛生方針
(2011年4月1日付 コマツの行動基準にて発信)
また、コマツグループでは、従来の健康管理だけではなく、「健康文化づくり」に着手し、健康づくりに関する中期計画として2014年度から「健康づくり5ヵ年計画」、2019年度から「第二次健康づくり計画」を推進しています。コマツグループが目指す「健康文化」とは「自分と仲間の健康状態に目を向け、より良い人生を送るために、必要な事項を、自ら考え行動できること」です。これらを強力に推進するため、2014年6月にコマツ社長による「コマツ健康宣言」を発表しました。
コマツグループは、下記の体制で安全衛生管理の徹底を図っています。
コマツグループ・パートナー社員の安全衛生意識高揚及び安全衛生活動のレベルアップを狙いとして、活動方針や重点活動項目の示達及び優秀な安全衛生活動について情報共有し、自部門へ展開する。安全衛生に係る社長表彰も実施。
労使一体となり職場のリスク排除、または健康障害を防止するための基本となるべき対策について調査、審議、決定を行います。
<主な調査審議項目>
安全、衛生に関する規定の作成。
年度活動方針の審議・決定と活動の進捗管理等。
事業主と社員(代表:ユニオン)および健康保険組合が「健康」についての課題を共通認識し、社員および家族の健康維持増進を図る施策を構築します。
【安全衛生管理】
健康管理活動は「第二次健康づくり計画」と同期して、下記の活動を推進しています。
2019年4月に健康づくりに関する中期計画として、「第二次健康づくり計画」(期間:2019年4月~2022年3月)を策定しました。「第二次健康づくり計画」は、前中期計画の活動を継続しつつ、両立支援の強化や一次予防(生活習慣の改善)、ICTツールなどの導入を通して、社員が自主的に「健康行動」を実践する環境・仕組みを整備し、生涯にわたる「健康文化づくり」の推進を図ります。主な取り組みは下記の通りです。
項目 | 取り組み内容 | 2019年度 実績 |
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がん・生活習慣病対策 | がん・生活習慣病の早期発見・治療、重症化予防のための各種健診受診率向上 | ・節目ドック受診率93.9% ・女性がん検診受診率 55.4% |
タバコ病対策 | 受動喫煙の防止および喫煙率低減 | ・国内コマツグループ喫煙率31.9% |
生活習慣改善推進 | 社員の生活習慣(食事や運動など)を改善・推進するモチベーション向上につながる仕組みづくりや環境の整備 | ・社員の「健康行動コンピテンシー(※)」 保有者率45.7% |
メンタルヘルス対策 | メンタルヘルス不調者の低減、早期対応・適切な職場復帰支援、および明るくいきいきと働ける職場づくり | ・高ストレス者への面談勧奨に対する 返答率100% ・高ストレス職場への対応率100% |
(2019年度実績の集計範囲:国内コマツグループの全社員)
※自ら健康行動を実践できる能力(適正な運動・食事等への習慣改善・維持)
年齢とともに変化するホルモンバランスと健康・体調への影響などを正しく知ってもらうために2019年度は女性社員を対象とした女性の健康セミナーを湘南工場、万田地区、茨城工場で開催しました。(講師は社内の産業保健スタッフ)
第二次健康づくり計画」のダイバーシティータスクチームでは、女性の健康セミナーを2021年度末までにコマツ全事業所で開催することを目標に今後も活動を推進します。
コマツ南アフリカでは、ウェルネスデイの期間を利用して社員がHIV/AIDS教育を受講しています。HIV/AIDSに関する基礎知識を学ぶだけでなく、健康診断を受けたり、健康的な生活習慣に関する知識を習得したりするなど、社員が健康に対する意識を全般的に高める機会となっています。
セネガルとコートジボワールにおけるコマツ駐在員や現地社員のマラリアの罹患予防および罹患時の対応を改善するために、2019年8月にコマツ産業医も同行し、現地の生活環境や就業環境の確認、医療機関の訪問などを行いました。現地ではマラリアは日常的な疾病であり完全に防ぐことは難しいですが、罹患のリスクを限りなく小さくするために防護策や感染時の対応策をより明確化しました。
協力企業(サプライヤー)の組織である「コマツみどり会」企業に対する安全活動については、みどり会会員企業への支援をご覧ください。
内容 | 2019年度実績 |
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労働安全衛生法の規定に基づき、メンタルヘルスに関する教育研修を実施しています。2006年からストレス診断を開始し、2007年度からはストレス学習も開始し、全国内グループ会社の社員を対象として実施しています。 |
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内容 | 2019年度実績 |
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新入社員教育(雇入れ時教育)をはじめ、国内コマツグループ会社の各階層に対し、安全健康・メンタルヘルス教育を実施しています。 |
新入社員(1回、390名) |
内容 | 2019年度実績 |
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国内コマツグループ会社の生産系管理職や生産技術部門、職場の安全衛生推進者等に対して各機能別に安全衛生教育を実施しています。 |
生産系管理職 安全衛生実践研修(1回、18名) 生産技術者教育 「人間工学講座」(2回、52名) ISO45001規格解釈研修(24回、487名) ISO45001内部監査員養成研修(16回、341名) |
2019年度: 1件 (海外)
2019年6月にコマツブラジルで組立作業中の車両に挟まれ現地社員1名が亡くなる労働災害が発生しました。コマツグループでは、各々の災害の原因を徹底的に分析するとともに再発防止策を水平展開しています。
このような悲しい事故を二度と起こさないよう、より真摯に、積極的に安全衛生活動に取り組んでまいります。
国内コマツグループでは2007年度から各事業所にて中央労働災害防止協会方式OSHMS認証・更新を推進してきましたが、2018年度から国際規格ISO45001の統合認証取得に向けて活動を進めています。2019年4月に大阪工場がISO45001を先行取得し、その他事業所およびグループ会社は、2020年1月27日から2月21日の期間で認証取得審査を受審し、統合認証を取得する見込みです。
また、海外も同様にOHSAS18001認証・更新を推進してきましたが、2019年度からISO45001認証取得を進めています。
年度 | ~2018 | 2019 | |
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コマツ | 大阪工場 |
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本社 | ISO 45001 認証取得準備・審査受審 | ||
粟津工場 |
◇ |
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金沢工場 |
◇ |
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茨城工場 |
◇ |
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小山工場 |
◇ |
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栃木工場 |
○ |
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郡山工場 |
◇ |
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湘南工場 |
◇ |
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氷見工場 |
◇ |
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技術イノベーションセンタ | |||
試験センタ実用試験部 | |||
グループ会社 | コマツキャブテック |
◇ |
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ギガフォトン |
◇ |
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KELK |
◇ |
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コマツNTC |
◇ |
年度 | ~2018 | 2019 |
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コマツアメリカ/チャタヌガ工場 |
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コマツアメリカ/ピオリア工場 |
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コマツアメリカ/ニューベリー工場 |
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コマツマイニング/ヴァ―ダブル工場 |
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英国コマツ |
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コマツドイツ(建機部門) |
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コマツドイツ(マイニング部門) |
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コマツイタリア製造 |
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バンコクコマツ |
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コマツインドネシア |
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コマツアンダーキャリッジインドネシア |
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